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CSR

CSR

持続可能な社会の実現に向けてCSRへの取り組み
労働慣行安全で安心な職場づくりを目指して

  • SDGs すべての人に健康と福祉を
  • SDGs 質の高い教育をみんなに
  • SDGs 働きがいも経済成長も

安全への取り組み:
危険性・有害性を見抜く力の強化

当社には、錢高組の作業所で働く全ての方の命を守る責任があります。「錢高組は、安全に対して非常に厳しいが、錢高組の作業所で働いていれば安全に関して心配はない」と全ての方に感じてもらえることを目指し、これからも安全管理を実行してまいります。
建設現場は、刻一刻と姿を変えます。それに伴い、作業所に潜む危険性・有害性も刻一刻と変化します。そのため、どこに危険性・有害性が潜んでいるのかを瞬時に「見抜く力」が必要になります。計画段階、作業間調整のミーティング時、朝礼時、作業所巡視時に常に危険性・有害性がどこにあるかを調査し、考え、点検してこそ「見抜く力」を養うことになります。
2023年度は「見過ごすな 心の焦りと気の緩み 初心に戻り まず確認」を安全衛生標語とし、作業所に潜む危険性・有害性の芽を一つひとつ確実に摘み、「錢高組の作業所で働いていれば安全に関して心配はない」と全ての方に思っていただける作業所運営を行ってまいります。

2022年度安全成績

災害発生状況の概観

2022年度の当社作業所における労働災害被災者数※1は22人となりました。被災者数は2018年度から2020年度にかけて30人台で推移していましたが、2021年度から20人台に低減しています。労働災害の発生頻度を示す「度数率」、労働災害の重篤度を示す「強度率」の数値は2年度連続で低下しています。当社はさらなる安全な労働環境の確立に向け、日々の巡視・点検や協力会社との協同などの労働災害防止に向けた取り組みを継続してまいります。

  • 集計対象は錢高組の労災保険適用事案
過去5年間の度数率※2・強度率※3の推移

より安全な労働環境の確立のために

当社では本社安全環境部および土木事業本部・建築事業本部を中心に、当社作業所で発生した全ての労働災害の事象の原因分析を行い、再発防止のための対策立案・作業所への水平展開を行っています。
2022年度の労働災害発生状況を型別分類で見ると、「はさまれ・巻き込まれ災害」が多く発生していることが分かります。また「墜落・転落災害」は2名が休業4日以上の被災となっており、災害内容の重篤化の傾向がみられます。
当社では引き続き、安全帯等の災害発生防止器具の使用徹底の呼びかけなど、安全のための取り組みを続けてまいります。

2022年度労働災害の型別の被災者数
労働災害の型別 人数※4
はさまれ・巻き込まれ 10 (0)
墜落・転落 2 (2)
転倒 2 (0)
飛来・落下 2 (0)
その他 1 (0)
激突され 1 (0)
高温・低温の物との接触 1 (0)
切れ・こすれ 1 (0)
崩壊・倒壊 1 (0)
有害物等との接触 1 (0)
合計 22 (2)

※4( )内は休業4日以上の労働災害を示す

型別被災者数の推移

作業所巡視や安全衛生パトロールの強化

安全衛生パトロール 実施回数648件,指摘件数2292件

作業所内の状況把握徹底のため、各作業所の統括安全衛生責任者による巡視を1日3回以上実施しています。また各作業所には週番と安全専従者を置き、日々巡視を行い不安全行動の防止を図っています。
各作業所を管轄する支社店では、月に1回以上管下の各作業所に対して安全衛生パトロールを実施し、安全衛生管理の状況についてチェックを行っています。
2022年度の工事部によるラインパトロールは、全国で648回件実施され、2,292件の指摘を行いました。指摘項目に対しては1週間以内の是正報告を義務付けるとともに、管轄する支社店でも作業所長会議や安全衛生委員会などで水平展開し、同種の不備の防止に努めています。

新規入職者の労働災害の未然防止

労働災害の被災者を経験年数別に見ると、経験年数5年未満の新規入職者が占める割合が高く、2022年度は全体の6割を超えています。新規入職者は経験の浅さにより、作業所に潜む危険性・有害性を見抜く力や対応・回避する力が十分に身に付いていないことが一因と考えられます。
新規入職者に対する見守りを確実にするため、対象者にはヘルメットにステッカーを貼ってもらい、周囲に対しても注意を促しています。また現場に潜む危険性・有害性を見抜く力の育成のため、作業所内の先輩作業員や協力会社の事業主の皆様と連携し、新規入職者の育成と不安全行動に対する声掛け・見守りを行っています。また毎日の始業前には各職種ごとにミーティングを実施し、作業内容の確認やKY(危険予知)活動を実施し、災害発生の未然防止に努めています。

経験年数5年未満の被災者全体に占める割合

高齢者の労働災害の未然防止

建設業における若年層の新規入職者の減少などを背景として、建設作業員の高齢化が進んでいます。それに伴い高齢者による労働災害も増加傾向にあり、高齢者の労働災害の未然防止が重要な課題となっています。
高齢者の労働災害の特徴として、災害が重篤化しやすいことが挙げられます。65歳以上の高齢者による労働災害では44%が休業災害となっており、若年層と比較すると2倍近い割合となっています。
当社では高齢者の方々、および同じ作業所で働く全ての方々がお互いに安心して就労できるよう、65歳以上の作業員を対象に新規入場時の「高齢者就労届」と「健康診断書」の確認徹底、重機械の運転に関するルールの徹底、ヘルメットのステッカーによる明示と周囲への注意喚起・声掛け運動などの安全対策を行っています。

高齢者の重篤災害の割合(2018年度~2022年度通算)

社員教育の充実

当社の技術系新入社員に対しては、入社時に2日間にわたり安全衛生についての基礎教育を実施しています。基礎教育では作業所に潜む危険性・有害性についての解説や労働安全衛生法についての基礎的な講義、フルハーネス安全帯装着の実地講習などを行っています。
さらに入社年数に応じて、年次ごとの安全衛生教育を随時実施しているほか、月次の作業所長会議において全国の作業所での災害事例を取り上げ、原因や再発防止策について討議するなど、繰り返し安全衛生教育を実施し、知識の定着を図っています。

フルハーネス安全帯装着講習フルハーネス安全帯装着講習

協力会社との連携とコミュニケーション

作業所の安全衛生体制の確立には協力会社との連携が欠かせません。各支社店の安全衛生協力会を中心に、協力会社の方々への安全衛生教育や安全衛生推進大会の開催、熱中症対策の強化等を実施しています。
安全衛生推進大会では、各作業所で安全衛生活動に多大な貢献をされた方々を表彰し、さらなる安全衛生意識の高揚を図っています。また当社の安全衛生委員会には安全衛生協力会の幹事の方々にオブザーバーとしてご出席をいただき、安全衛生管理の改善に向け忌憚のないご意見をいただいています。

錢高社長による安全表彰(東京支社安全衛生協力会 2023年度 安全衛生推進大会)錢高社長による安全表彰
(東京支社安全衛生協力会 2023年度 安全衛生推進大会)