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ブリヂストン グローバル研修センター
建物外観
ブリヂストン グローバル研修センターは、研修を受ける社員が原石から宝石ヘと成長するという思いを込めた「宝石の原石」をデザインコンセプトとする研修施設です。建物は、知的生産性を向上させる機能的な研修ゾーンと、自然採光にあふれる緑豊かなリフレッシュゾーンで構成され、シャープな輪郭と適度な透過性を持つ外装デザインが美しい空間を創出しています。
工事概要
工事名 | BIG-T新築工事 |
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施工場所 | 東京都港区南麻布 |
建築主 | 株式会社 ブリヂストン |
設計・監理 | 株式会社 日本設計 |
工期 | 2009年9月15日~2010年10月31日 |
構造・規模 | S・RC・SRC造 地上5階建 |
建物用途 | 事務所(研修施設、会議室) |
建築面積 | 933.78m2 |
延床面積 | 2,995.27m2 |
建物 Building
建物は、研修室や国際会議場を持つ研修ゾーンを核として、リフレッシュゾーンが外周部を囲むように構成されており、自然光があふれる明るく開放的な空間を形成しています。敷地周辺と各階のテラスにはボリュームのある緑化スペースが設けられ、都心に居ながら四季が感じられます。交通量の多い外苑西通りに面した建物の東面は、ガラスカーテンウォールによるダブルスキン構造で、通りの喧騒を遮断しています。
1F レセプション
緑化スペース
開放的な吹抜けのホワイエ
外周部のリフレッシュゾーンには、縦型放射冷暖房パネルによる効率的な空調システムが採用されています。そのほか、壁面散水気化冷却システム、換気方立による自然換気システム、壁面緑化ルーバー、太陽光発電システムなど、数多くの環境配慮技術が採用されています。
放射冷暖房パネル
換気方立による自然換気システム
壁面緑化ルーバー
施工 Construction
限られた敷地内でのプレキャスト工事
2~4階の床にはハーフプレキャスト合成床版を採用することで、天井高さと広い無柱空間を確保しています。この全長15.6mのプレキャスト床版は、3分割で搬入し、現場で内部にPC鋼線を挿入して緊張することで一体化し、タワークレーンを使って架設しました。敷地に余裕のない都心の現場であり、限られた敷地内での作業には様々な工夫を凝らしました。
プレキャスト床版緊張作業
プレキャスト床版架設作業
施工精度の確保
「宝石の原石」をデザインコンセプトとする外装は、多くの面が角度を変えながら取り合うため、鉄骨、アルミカーテンウォールの製作、取り付けには高い精度が要求されました。また、62°の角度で立ち上がる厚さ80cmの鉄筋コンクリート壁については実大模型による試験施工を行い、施工方法を決定しました。外周のリフレッシュゾーンでは、耐火塗料を施した鉄骨が露出しています。鉛直力のみを受ける細い部材が継ぎ目なしに精度良く収まり、軽快な仕上げとなっています。
鉄骨建方作業
天井仕上げ