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錢高組技報(ZENITAKA TECHNICAL REPORT)
錢高組技報2024-No.49
論文・報告
1.床スラブとの合成効果に期待した鉄骨梁横補剛工法
鉄骨梁の横座屈を防止するために、シアコネクタで合成された床スラブを横補剛材として積極的に評価する鉄骨梁横補剛工法「YZ 補剛工法」を2019 年に開発し、この程、シアコネクタの配置制限の緩和、床スラブの開口制限の緩和を可能とするなど4 点の工法の改良を行った。これに関するフレーム構造実験の結果は、詳細を既報1)にて報告している。
YZ 補剛工法は、シアコネクタの性能(せん断剛性、せん断耐力、回転剛性、曲げ耐力)の評価が重要である。本報は、既報で報告しなかった要素実験によるシアコネクタの性能の評価、および妥当性を確認した性能の評価方法に基づいて検討を行った有限要素法(以下、FEM)解析結果について報告する。この結果、既往のシアコネクタの性能の計算式は概ね妥当であり、かつ安全側に評価できることが分かった。また、各要素の性能を既往の算定式に基づいて行ったFEM 解析は、実験結果を適切、かつ安全側に評価できることが分かった。
key words:鉄骨梁、横座屈、床スラブ、フレーム実験、シアコネクタ、FEM 解析
本文(PDF)
-シアコネクタの性状とFEM 解析-
五十嵐治人 相羽均修 土方勝一郎
鉄骨梁の横座屈を防止するために、シアコネクタで合成された床スラブを横補剛材として積極的に評価する鉄骨梁横補剛工法「YZ 補剛工法」を2019 年に開発し、この程、シアコネクタの配置制限の緩和、床スラブの開口制限の緩和を可能とするなど4 点の工法の改良を行った。これに関するフレーム構造実験の結果は、詳細を既報1)にて報告している。
YZ 補剛工法は、シアコネクタの性能(せん断剛性、せん断耐力、回転剛性、曲げ耐力)の評価が重要である。本報は、既報で報告しなかった要素実験によるシアコネクタの性能の評価、および妥当性を確認した性能の評価方法に基づいて検討を行った有限要素法(以下、FEM)解析結果について報告する。この結果、既往のシアコネクタの性能の計算式は概ね妥当であり、かつ安全側に評価できることが分かった。また、各要素の性能を既往の算定式に基づいて行ったFEM 解析は、実験結果を適切、かつ安全側に評価できることが分かった。
key words:鉄骨梁、横座屈、床スラブ、フレーム実験、シアコネクタ、FEM 解析