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錢高組技報(ZENITAKA TECHNICAL REPORT)

錢高組技報2023-No.48

論文・報告
5.高橋脚におけるマスコンクリート対策および高流動コンクリートの施工
-新名神高速道路高槻高架橋東(下部工)工事-
鈴木孝幸 大橋駿希 中尾友哉 松浦志就 近藤 連 東海林瞬 秋山 博

 本工事は、新名神高速道路高槻高架橋のうち、橋脚16 基を構築する橋梁下部工工事である。マスコンクリート対策として、フーチングに対してはパイプクーリングを、過密配筋の橋脚充実部(基部および梁部)には、低熱ポルトラドセメントを用いた。
 P8 橋脚は東上部工(鋼7 径間連続板桁)と西上部工(鋼11 径間連続(箱桁+板桁))の掛違い橋脚となっている。このため梁部には、コンクリート製の落橋防止構造と段差防止構造を兼ね大きな突起を設けており、鉄筋を3D 化したところ鉄筋のあきが32 ㎜と非常に狭くバイブレーターの挿入が困難であり、締固めが不可能であった。また、梁部はマスコンクリート対象箇所であり、鉄筋過密部であるため分割しての打設が困難であった。このため、自己充填可能な高流動低熱コンクリート(自己充填性ランク1)を採用した。低熱セメントおよび増粘剤を用いて試験練りを繰返し、実機試験による試験施工を行った後、本施工に臨んだ。低熱ポルトランドセメントを用いた高流動コンクリート(自己充填性ランク1)は西日本高速道路株式会社管内では初の試みであった。

key words:マスコンクリート、低熱ポルトランドセメント、パイプクーリング、高流動コンクリート、増粘剤系、自己充填性ランク1、過密鉄筋

 
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