技術とサービス
錢高組技報(ZENITAKA TECHNICAL REPORT)
錢高組技報2021-No.46
論文・報告
3.無線式山留め壁変位計測システムの検証
建設現場で山留め壁の変位計測は、長期間、安定した計測が求められるため、一般的には有線で接続する差動トランス式傾斜計を用いたシステム(以下、有線式)で構築される。この方式は、配線および多数の機器設置が必要であるが、無線式のシステムを構築できれば大きな省力化に繋がる。しかし、無線式の新しいシステムを現場に導入するためには、傾斜計自体の精度のほか、設置方法および通信性能を含めたシステム全体の検証が必要である。そこで、実現場において無線通信で接続するデジタル式傾斜計を用いた山留め壁変位管理システム(以下、無線式)を実験的に導入し、約6 か月間の計測を実施した。その結果、導入した無線式の計測精度は従来の有線式と同等であり、920MHz 帯の電波を用いた無線モジュールでシステムを構築することで、安定して長期間計測できることが分かった。
key words:山留め壁、変位計測、無線式、デジタル式傾斜計
本文(PDF)
相羽均修 安部 剛 五十嵐治人
建設現場で山留め壁の変位計測は、長期間、安定した計測が求められるため、一般的には有線で接続する差動トランス式傾斜計を用いたシステム(以下、有線式)で構築される。この方式は、配線および多数の機器設置が必要であるが、無線式のシステムを構築できれば大きな省力化に繋がる。しかし、無線式の新しいシステムを現場に導入するためには、傾斜計自体の精度のほか、設置方法および通信性能を含めたシステム全体の検証が必要である。そこで、実現場において無線通信で接続するデジタル式傾斜計を用いた山留め壁変位管理システム(以下、無線式)を実験的に導入し、約6 か月間の計測を実施した。その結果、導入した無線式の計測精度は従来の有線式と同等であり、920MHz 帯の電波を用いた無線モジュールでシステムを構築することで、安定して長期間計測できることが分かった。
key words:山留め壁、変位計測、無線式、デジタル式傾斜計